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漂泊

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―― 最後に会ったのは何時だったか。




たびたび帰国していたのも知っていた。

けれどとっくに僕等は終わっていた。

もう7年も前に。




知らせを聞いて駆け付けた時、痩せ細った腕は痛々しいほどで。

僕は多分、これが最後になるだろうと思っていて、

結局、そういうことになった。





もう苦しまなくていい。

そう思いながらも、気持ちは晴れなくて。

何も手につかない状態が続いていた。

薄汚いライブハウスで出会ったあの日、

これは運命だと思ったあの夜。

レシートの裏に書かれた番号は、今も取ってある。

もう二度と、かけることはないけれど。




僕は君の役に立てたのか。

何かしてやれたのか。

よりによって、

あんな形で、別れることになって。







着信履歴は消せずにいる。

メールもそのまま。

愛する人はいつも、先に逝ってしまって。

死に損なった自分が、ただ取り残されていく。








いつまで、

こんなことが続くんだろうね?
 
 
 

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